2009年03月17日 22:54

十年前の自分へ

 十年前の自分へ手紙を贈るとしたら、あなたは何を書きますか?


十年前はまだ十七歳だった。

卒業を目前に控えた冬。就職先も決まってバラ色の未来を思い描いていた。

自分は何でもできると信じていたし、何がなんでも作家になってやる、と意気込んでいた。

目の前の事に、どんな小さなことにも必死になって立ち向かっていた。

けれど情熱の行き場を知らずに持て余していた時期でもあった。

「なぁに迷ってるんだよっ!」


過去の自分に会える扉があるのなら、背後から忍び寄って、落ち込む自分の肩をポン!と叩いてやりたい。

そして大事な言葉を伝えたい。


あなたがまだ知らない不安や現実と向き合って私は現在を生きているよ。

夢は叶った?とはまだ聞かないで。

今、真剣に進み始めた所だから。

今の自分は、あなたがこれからの十年で出会う人たちが作ってくれた。

間違いなく、そう思っている。

まだ見ぬ輝かしい未来は、あなたが想像しているような綺麗ごとばかりじゃないけれど、立ち止まった時もきっとその人たちが導いてくれるよ。

たくさんの出会いと最愛との別れと、夜の世界。

待ち受けるすべての事柄はあなたが自分で選び進む道。

不必要なものは何一つないから。

どれだけ痛い目を見ていても私はこの十年の中で後悔なんて一つもない。

根拠のない自信ではあるけれど情熱こそが私の真髄だと今気付いたから。

それを大事にしてほしい。

そうしてポカンとした顔の若い自分に手を振って、私はまた現代への扉をくぐるのだ。

専門職に就いた女性たち